かつて日本ではグレープフルーツの花は咲かないと言われていました。
温暖化の影響か、日南市では見事にグレープフルーツの花が咲き、とてもジューシーなグレープフルーツが栽培できるようになりました。
宮崎県日南市は九州でも南部に位置し海にも近いため風通しがよく、冬の寒波で霜や雪が降ることがほとんどありません。
そのため「緑の里りょうくん」さんのグレープフルーツは通常の収穫より時期を1～2か月遅らせ樹上完熟した果実を栽培しています。樹で完熟させる期間が長ければ長いほど、酸が抜け、糖度が高くなるため3月から5月のものを旬としています。
5月のモノは糖度が高く美味しいですが、花の開花が4月中旬から始まり、花と実が同時についている状態は樹にとって大変負担のかかる状態で翌年の収量が減ったり樹が枯れるといったリスクがあるので１番美味しく樹木によい時期に収穫され出荷されます。だからこそ酸味の奥に甘味があり、まろやかなで美味しい味になっています。

出荷前の未熟な時期ではなく、完熟期の5〜6月になると、黄色い果皮が緑色に戻っていく「回青(かいせい)」という現象が起こります。果実が種に栄養を送るために出すサインで、国産かつ樹上完熟だからこそ見られる見た目です。
国産は外国産に比べて輸送の時間が短いため、果実を樹上で完熟させギリギリまで養分を蓄えた上で収穫します。完熟した果実は外皮は傷つきやすい状態になっているのでやさしく丁寧に手作業で収穫し選別。1個1個を手作業でピカピカに拭き上げして出荷されます。

「緑の里りょうくん」さんで栽培される柑橘類はすべて露地栽培。つまり自然の環境をダイレクトに受けやすい環境で育てられます。
農薬を減らす事でミツバチなどの虫あ付けた足跡や風になびく枝の影響により果皮にキズが残り規格外のグレープフルーツがたくさん実ります。
キズが付いた果実は青果としての販売は難しく、収穫された果実の中で青果として使用できるのは収穫全体の約3割しかありません。
持続可能な農業を目指して規格外の果実を香料やピューレなど加工品として販売できる体制を整えていく事で農薬を減らした栽培も継続可能となり以前より農薬使用量を60％減らして栽培できるようになりました。
農薬の使用は必要最低限。収穫をする半年以上前から農薬を使うことはありません。
なので防腐剤やワックスも不使用なので、外皮もジャムやピールなどに安心して活用できる果実となります。